第2世代となるiPad mini Retinaディスプレイモデルは、その名のとおり9.7インチサイズのiPad Airと同等のRetinaディスプレイが与えられました。この両機のディスプレイはどちらも同じなのでしょうか?
大きさが違うだけ?
iPad Airの液晶サイズは9.7インチ(解像度は226ppi)で、かたやiPad mini(2nd)は7.9インチ(解像度326ppi)です。iPad Airの製造はLGディスプレイとSamsungが、iPad mini(2nd)はLGディスプレイとSharpが製造しています(※1執筆時点)。これらのメーカーで製造される液晶は、SumsungとSharpがIGZO液晶技術(※2)を使って製造、LGディスプレイは、アモルファスシリコン(iPad miniだけ?)で製造されているようです。
iPad AirとiPad mini(2nd)のRetinaディスプレイの性能差
同じRetinaディスプレイの冠を拝した両モデルにも性能差があります。それぞれ個体差があるのは当然ですが、iPad AirとiPad mini(2nd)のRetinaディスプレイでは、
iPad Airに比べてiPad mini(2nd)は色再現性に劣り、コントラストも若干低い!
ということが、AnandTechに詳細にレポート(英文)されています(経由:こぼねみ)。
iPad AirとiPad mini(2nd)の比較
以下の図は、iPad AirとiPad mini(2nd)で同じ壁紙を表示した場合ですが、各三角形の境界の色が再現できないためかiPad mini(2nd)の方は大きさも小さく、表現できない色もちらほらと見受けられます。
※1:
Sharpが製造しているiPad mini Retinaの液晶は、焼き付きの現象が発生していてAppleの品質基準を満たさないために大幅にディスプレイの歩留まりが悪くなっていて、iPad mini(2nd)の供給不足の原因にもなっています。噂では、iPad mini(2nd)の液晶の製造について、Sumsungと交渉中との話があります。
参考:「iPad mini Retinaディスプレイモデル」、液晶パネルの焼きつき問題が原因で発売が遅れる可能性も?!
※2:
IGZO液晶についてSharpが開発したと思われていますが、IGZO液晶の特許自体は「科学技術振興機構」が保有しており、2011年にSumsungにライセンス提供されており、LGにライセンスされているかどうかは不明。SharpはIGZOの商標登録と大量生産技術を確立。現在、IGZOの製造装置をApplied Materialが発表済みで、ライセンスとこの装置を使用すればIGZO液晶を製造するのは可能です。
参考:iPad Air による IGZO 採用報道に関するまとめ
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