本日、日経新聞に「携帯電波、グループで共同利用 総務省が15年にも」との記事が掲載された。この記事によるとスマホを高速化するために、総務省がグループ会社で割り当てのある電波を共同利用可能にするように検討中だということだ。

キャリア別の電波割り当ては、ドコモがクワッドワンドと宣伝しているように、800M,1.5G,1.7G,2.1Gと4つの周波数帯の割り当てを受けてますが、ソフトバンクは、900M,1.5G,2.1Gしかもっていない。ただし、グループ会社のイーモバイルが700Mと1.7Gの周波数を持っています。総務省が検討中のグループ会社間で共同利用可能になると、ソフトバンクはいっぺんに5つの周波数帯が利用可能になってしまいます。
資料:携帯会社の割り当て周波数(括弧内は周波数帯域)
ドコモ | KDDI | ソフトバンク | |
---|---|---|---|
700MHz帯 | 20(※4) | 20(※4) | 20(※2)(※4) |
800MHz帯 | 30 | 30 | |
900MHz帯 | 0 | 0 | 30 |
1.5GHz帯 | 30 | 20 | 20 |
1.7GHz帯 | 40 | 30(※2) | |
2.1GHz帯 | 40 | 40 | 40 |
2.5GHz帯 | 0 | 30(※1) | 30(※3) |
2.5GHz帯(追加分) | 20 | ||
合計帯域幅 | 160 | 160 | 170 |
上記の資料は、各社に割り当ててある周波数および周波数帯域で、グループ会社でみると各社ともかなりの周波数が使えるようになります。グループ会社で共同利用できるかどうかでソフトバンクが一番影響を受けるのは一目瞭然です。また共同利用できるとした場合は、グループ会社を持たないドコモが一番不利となります。 これはもうソフトバンクのために検討でしかないと勘ぐってしまいます。 最近、ソフトバンクが変な動きをしているように思います。CM以外には前のような積極的な販促をしていないように感じます。今年の夏モデルから新製品発表会の中止も宣言しています。 これまではソフトバンクの孫社長は、総務省を親のかたきとばかりの態度だったんですが、その総務省がソフトバンクよりの検討をするのは少しばかり変ですね。やはりドコモを抜いて1兆円を超える営業利益を生む大会社になったので、総務省も無視できなくなったんでしょうか?