wwdcで発表になったiOS11の新機能

今年秋に正式にリリースされる次期iOS11とはどんなOSなのか、今年のwwdc2017の発表内容からおさらいしましょう。

iPhone向けの新機能とマルチタスク関連を充実させてiPad向けの機能アップ

iOSもとうとう11回目のアップデートとなりました。iOSが大きく変わったのは、2013年のiOS7からでそれまでの”Skeuomorphism”デザインと呼ばれるボタンやアイコン等の表示に陰影をつけて立体的にリアルなデザインから平面な現在のデザインに変わった時からです。翌年のiOS8は、iOS誕生以来一度も手を付けれらなかったメモアプリなどの標準アプリも改良するなどアプリを重視した改善、最近のiOS9とiOS10については、Apple Music等のコンテンツの充実に加えMacを含めた端末同士の連携機能を充実させてきました。さらにiOS10では初めてローカルな日本向けに「Suica」カードに対応してくれました。今年発表された「iOS11」はというと、完全にiPhone向けの新機能とiPad向けのマルチタスク機能の2つの機能に分けて充実が図られています。ここでは、iPad向けのマルチタスク関連は別の機会を設けて説明することとして、やはりiPhone向けの新機能の紹介をすることにしましょう。どんなところが改善されているのでしょう。「ARKit」(拡張現実)がはじめて導入されました。Apple Payでは個人間送金をサポート。コントロールセンターのデザイン変更。Siriがより自然な音声になり、まだベータ版ですが翻訳機能がついてます。その他iOS11のiPhone向け新機能もたくさん発表されています。

発表になったiPhone向け新機能はこれだ

メッセージがiCloudにバックアップされるようになった

メッセージアプリの会話内容がiCloudにバックアップできるようになり、すべての内容は他のiOS端末やMacと完全に同期が可能になりました。

Apple Pay個人間送金に対応

iOS10で国内でもようやく使えるようになったアップルの決済システム「Apple Pay」に、個人間送金「Personal to Psersonal Payment」が利用出来るようになりました。送金するにはメッセージアプリを使い、送金されたお金は「Apple Pay Cash」にチャージされ、Apple Payの決済や銀行に送金もできます。

Siriがより自然に、翻訳機能も導入

アップルの音声認識「Siri」は、現在21の言語と36の国々で利用されています。ディープラーニングにより同じ言葉でも違った感情・表現をすることが可能になりより自然に近い言葉を話すようになります。iOS10ではSiriによるサジェスチョンはアプリの候補のみに限定されていましたが、iOS11ではより理解するようになり、メッセージで「今どこにいるの?」と聞かれたら、Siriが自宅までの距離を調べて検索候補に表示してアシストしてくれたり、Safariでホテルを予約した場合、自動でカレンダーに登録するなんていうようなこともできるようになります。

また、iOS11ではベータとなっていますが翻訳機能を実装します。会場では、英語から中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の翻訳できることが発表されました。日本語については発表されていませんが、いつものとおり順次提供予定ということになるのでしょう。

カメラはH.265に対応

動画や写真のサイズが大幅に圧縮され占有容量もこれまでの半分程度になりそうです。動画圧縮についてはこれまでH.264というものでしたが、iOS11では最新のH.265をサポートするようになります。H.265は、ブロックサイズの適正化など圧縮効率が優れており、MPEG2の4倍、H.264の2倍の圧縮率になります。またJPEGなどの写真についてもHEIFを採用。これらにより動画、写真ともに従来の半分程度となり、iPhoneのストレージ容量の確保の多いに役立ちそう

写真アプリ

メモリーはお使いでしょうか? iOS10で写真アプリに導入された機能で写真の内容を、日付・場所・人物の3つで識別し自動で分類してくれるものです。iOS11では動物などの被写体、イベントの識別も加わりペットやスポーツ、アウトドア、結婚式、赤ちゃんを自動で分類できるようになります。また、写真を取る前後の3秒間を動画を写真とまとめてしまうライブフォトも改善され、好きなシーンをキー写真として設定できたり、ミュート、ループ、逆再生、長時間露光なども可能となります。

デザインを刷新したコントロールセンター

これまでは、音楽や動画の再生系を別ページとした2画面構成でしたが、新しいコントロールセンターはすべてが1ページにおさまり、かつカスタマイズができるになりました。カスタマイズは設定画面からおこない。今回追加になった「Do not Distube While Driving」など18個のショートカットを置けるようになります。一部のボタンは、スクリーンを強く推す3D Touchに対応しています。

通知画面

通知画面もデザインを変更。最初に表示されるには未読のものだけとなり、スワイプすることによりすべての通知が表示されるように変更。

マップ

空港内の建物内を案内するフロアマップを搭載。対応する空港は、ボストン、シカゴ、香港、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、フィラデルフィア、サンフランシスコ、サンノゼ、東京、ワシントンの各空港。進入レーン等の案内情報が追加され、カーナビの実現に一歩前進。

Do not Disturb While Driving!

とうとうやってきましたね。日本は、携帯電話時代から備わっていたドライブモード。運転中に電話がかかってくると自動で応答し”運転中です…”とメッセージが流れる。今度iOS11に採用されるのもこれと同じ「Do not Disturb While Driveing」。運転中だから邪魔しないでねという感じ? 運転中かどうかは自動的に検知するのでわざわざ設定はしない。運転中にかかってきた電話・メッセージ・通知は一切無視されます。また親しい友人には、自動メッセージを返信する機能や、助手席のiPhoneはこのモードを解除することも可能です。

AirPlayがバージョンアップし2に

家中にあるホームオーディオシステムやスピーカーをコントロールする。リビングルームとキッチンで動じに同じ曲を書けることも、部屋ごとに音楽を調整することも、すべてのスピーカーを互いに同期させながら、音楽の再生を瞬時にスタートさせる事が出来るようになります。

ARKit

iOS11ではじめてAR(拡張現実)機能を搭載する。開発者向けに「ARKit」を提供。ARKitでは高速で安定したモーショントラッキングや距離の推定などが利用できるほかゲームエンジン、開発キットのUnityやUnreal、SceneKitもサポートする。今後アプリは、ポケモンGOのような現実ではあり得なさそうなシーンや現実では体験できないシーンをみるようなアプリがつくられていくことになりそうです。

iOS11は32ビットアプリは非サポートへ

現在、App Storeでは32ビットアプリケーションの配布は中止されていますが、まだ手元で稼働している32ビットアプリケーションでもiOS11では起動しなくなります。ご注意ください。

iOS11アップデート可能な端末も64ビットのみ

iPhone5やiphone5CはiOS11アップデート対象外となり、iPadでは、iPad mini2以降または第5世代のiPad以降で、iPod Touchは第6世代以降がアップデート可能な機種となります。

  • iPhone5S,iPhone SE,iPhone6/6Plus,iPhone6s/6s plus、iPhone7/7plus
  • iPad mini2,iPad mini3,iPad mini4
  • iPad(第5世代),iPad Air,iPad Air2,iPad Pro9.7,iPad Pro10.5,iPad Pro12.9(第1世代),iPad Pro12.9(第2世代)
  • iPod Touch(第6世代)

iOS11の新規機能はこれだけにとどまりません。興味にある方は以下の記事もどうぞ

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